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ローズマリー
エッセンシャルオイル(精油)
ローズマリー ROSEMARY
学名: Rosmarinus officinalis
科名: シソ科
種類: 低木
抽出部分: 花の咲いた枝先。
スペインでは全草が使われる場合もあり。
(質は若干落ちるようです)
抽出方法: 水蒸気蒸留法
【 原産地・分布・生産地域 】
原産は地中海地方になります。現在は世界中で栽培されています。
オイルは主にフランス、スペイン、チュニジアなどで生産されています。
【 芳香の系統・特色・表現、精油の色 】 ハーブ(ハーバル)系
無色から淡い黄色をしています。
強くさわやかな、染み渡る様な、フレッシュな、ハーブ調の強い香りがあります。
ウッディでバルサムのようなアンダートーンもあります。
また質の悪いオイルは、強いカンファー調の香りがあります。
ノート(香りの種類): トップ~ミドルノート
香りの度合い: 強
【 主要成分 】
ピネン、カンフェン、リモネン、シネオール、ボルネオール、カンファー、
リナロール、テルピネオール、オクタノン、酢酸ボルニル、
カリオフィレン、クミンアルデヒドなどです。
◎ 心への癒し ◎
衰弱に、精神的な疲労に、神経疲労に。
ストレスに。無気力に。
☆ 身体への効能・効果・効用 ☆
記憶力を増進、頭脳の活発化に。
頭痛に。
低血圧症に。
動悸に。めまいに。
喘息、気管支炎、百日咳、リューマチ呼吸器系に。
風邪、インフルエンザ、感染症全般に。
消化不良、大腸炎、結腸炎、腹部の膨張感に。
肝臓症状、高コレステロール、黄疸に。
動脈硬化、むくみ、通風に。
筋肉痛に。
神経痛に。
ふけ、頭髪の生育促進、頭皮刺激、脂性の髪に。
○ 肌へ ○
にきび、湿疹、皮膚炎、皮疹、静脈瘤に。
しらみ、虫除けに。
脂漏症の正常化に。
♀ 女性のために ♀
月経時の痙攣緩和に。
月経困難症、こしけに。
【 アロマテラピーでの作用 】
鎮痛、神経鎮静、頭脳明晰化、抗うつ、催淫、強壮(神経・一般)、
抗菌、抗真菌、殺癬、酸化防止、抗リューマチ、消毒、
頭部疾患の回復、強心、白血球活性増進、瘢痕形成、癒傷、
収斂、発汗、消化、駆風、利尿、月経促進、消散、利肝、健胃、
鎮痙、胆汁排出促進、血圧上昇、回復、発赤、刺激(循環、副腎、肝・胆汁系)、
殺寄生虫、虫下し作用があります。
【 ▼ 注意と禁忌事項 ▼ 】
きちんと希釈した場合は毒性、刺激性、感作作用はありません。
ただし、“てんかん”の方は決して使用しないでください。
高血圧の方にも向きません。
基本的には刺激性の強いオイルです。
また通経作用がありますので、妊娠中は使わないでください。
相性の良いエッセンシャルオイル(精油)
ペパーミント、バジル、オレガノ(コモン)、タイム(コモン)、メリッサ(レモンバーム)、
レモングラス、ラベンダー、ラバンディン、ラブダナム、シナモン、ジンジャー、
オレンジ、グレープフルーツ、マンダリン、ライム、タンジェリン、プチグレン、シトロネラ、
マートル、エレミ、シダーウッド、フランキンセンス(乳香)パインなど。
スパイス系のエッセンシャルオイルと相性が良いです。
“ハンガリー王妃の水:ハンガリアンウォーター”という名をお聞きになられた事はありますか?
“若返りの水”の伝説として有名な話です。
中世ヨーロッパ、ハンガリー王妃エリザベート1世は若くして夫を亡くしましたが、
その後も良き君主として国を治めていました。
ところが高齢になってきてから、手足が痛む病気に悩みます。
これを気の毒に思った修道女が“ローズマリー”を主体とした痛み止めの薬を献上しました。
それを使った彼女の状態はみるみる良くなり、
その上なんと若々しい外観をも取り戻したのです。
そして70歳を超えていた彼女に隣のポーランドの王子が求婚した、
という逸話まで残されています。
(フェイスウォッシュにも用いたそうです。入っていた成分は他に、
ローズ、レモン、ネロリ、メリッサ(レモンバーム)、ペパーミント
なども入っていたように考えられています。)
ギリシャ人とローマ人は、ローズマリーを復活の象徴としていました。
生者へは慰めを、死者へは平安をもたらす、と信じられていました。
神々の像をこれで飾り、薫香によって悪霊を追い払っていました。
ムーア人も悪疫を払うと考え、果樹園の周りにローズマリーの茂みを作りました。
フランスではその消毒効果が病院でも認められており、
伝染病が流行している時にはローズマリーが病棟で焚かれました。
ローズマリーは水辺を好んで生息します。
ローズマリーという名前はラテン語の“ros(露) marinus(海の)”、
つまり“海のしずく”という意味に由来します。
またローズマリーの名前の語源にはもう一つ、次のような伝説があります。
(“Rose of Mary”、“聖母マリアのバラ”伝説)
ある時聖母マリアは、迫害の追っ手から逃れていました。
そして幼いイエスと共に、白い花の咲いた木の陰へ隠れたのです。
隠れている間マリアは着ていた青色の上着を、その白い花の上に架けていました。
追っ手が去った後その上着を取ってみると、なんと花の色が変わっていたのです。
それ以来その木はローズマリーと呼ばれるようになりました。
そしてその時から青い花をつけるようになった、と言われています。
現在でも香水をはじめ、主な食品分野のほとんどに取り入れられています。
様々な料理にも欠かせないハーブの一つですね。
【 管理人の印象 】
ハーブ系のエッセンシャルオイルのなかでも、ペパーミントと並ぶ強烈な香り。
ローズマリーの方が若干、甘さも混じるような感じです。
それでも鼻の奥に抜ける香りは強く、清涼感あふれます。
眠気覚まし、勉強など、頭をすっきりとさせたい時に。
風邪の時にも重宝します。
また筋肉通用のブレンドオイルにも良く効きます。
使用頻度の高いエッセンシャルオイルの一つ。
持っていると何かと便利ですね。
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