キャリアオイル web辞典 > タンジー (コモンタンジー)
タンジー (コモンタンジー)
エッセンシャルオイル(精油)
タンジー (コモンタンジー) TANSY
学名: Tanacetum vulgare
科名: キク科
種類: 草木
抽出部分: ハーブの地上部全体
抽出方法: 水蒸気蒸留法
【 原産地・分布・生産地域 】
原産はヨーロッパ中部で、現在は温暖な地域では何処でも見られます。
また北米では帰化しています。
【 芳香の系統・特色・表現、精油の色 】 ハーブ(ハーバル)系
オレンジから黄色、オリーブ色まであり、熟成と共に濃くなります。
温かい、鋭い、スパイシーな、ハーブ調の香りがします。
ノート(香りの種類):
香りの度合い: 強
【 主要成分 】
ツジョン(66~81%)、カンホール、ボルネオール、サビネン、ゲルマクレンなど。
◎ 効果・効能 ◎
アロマテラピーでは基本的には使用されません。
ですが一部メーカーにおいて販売されていますので、下記にあります
【 アロマテラピーでの作用 】および“管理人の印象”を御参照ください。
【 アロマテラピーでの作用 】
鎮痛、刺激、強壮、発汗、解熱、神経鎮静、鎮痙、
虫下し、抗炎症、駆風、月経促進作用があります。
【 ▼ 注意と禁忌事項 ▼ 】
毒性が高い、ツジョンを多く含むオイルです。神経毒性もあります。
実際にこのハーブの浸剤を飲用により、死に至ったケースもあります。
非常に強力なエッセンシャルオイルで、取り扱いには細心の注意が必要です。
妊娠中および何かしら治療中には使用禁止です。
相性の良いエッセンシャルオイル(精油)
ウインターグリーン、ヒソップ、クラリー セージ、バレリアン、バーチ、
エレミ、マートル、パイン、ベチバーなどと合うでしょう。
1mほどにもなる、明るい黄色の花をつける芳香植物です。
ハーブとしては、卵料理のフレーバーなどに使われてきました。
薬としても歴史がある植物で、ジプシーたちには万能薬としてされてきました。、
オイルも広く、防虫用として利用されてきました。
また、ハーブとしては非常に多くの皮膚病に有効で体調を整える、
との報告(E.J.モンタグナン)もあります。
実際に風邪の治療、流産予防、消化不良、皮疹、内出血、ねんざ、リューマチ、
その他にも美白や害獣除けといった多彩な使われ方をしています。
ちなみに英国薬草薬局では、花が子供の虫下し用のとして記載されています。
タンジーの仲間には“ブルータンジー”T. annuumという種もあります。
この植物のエッセンシャルオイルもアロマテラピーで使われます。
【 管理人の印象 】
一般には見かけないエッセンシャルオイルの一つ。
その香りはとても強く、刺激的なトップノートに甘いミドルノート、という感じでしょうか。
とても個性的、主張する香りです。
ペパーミントをはじめ幾つかの強い精油は、嗅いでみたとたんに瞳孔が開く、
そんな感じがありますが、このコモンタンジーの香りにも、気付けの感覚があります。
ただ、あまり深くもしくは長く嗅いでいると、そういった気付けを通り越して
酩酊するような感じもしますので注意が必要です。
(事実タンジーによる中毒症状としては強直瞳孔、不規則心拍、嘔吐、急速呼吸なども含まれ、
その他、意識喪失、胃腸炎、潮紅、肝炎、痙縮、子宮出血などもある)
香りとしてもその強さから、子供やお年寄りには向かないエッセンシャルオイルだと思います。
実際、上記のような状態を引き起こす恐れがあるため一般的には使用禁止、
フランスなどでは薬局販売限定になっています。
しかしタンジーには鎮痛、抗腫瘍作用もあり、免疫刺激剤にもなります。
また、防虫剤に使用されたりもしますし、
“タンジーの精油が皮膚病の多くに有効である”との報告もあります。
心への効果を言及した記述は今のところ見当たりませんが、
個人的には、この香りは気分の落ち込み等に効果があるように思えます。
ただ、この香り、かなり好みが分かれるようです。
このページのトップへ↑
{ アロマテラピー♪アロマセラピー }トップページへ↑↑